皆さんに先駆けて古佐小家はすでに大恐慌

 コロナ騒動のため、3〜4月の音楽活動は全てキャンセル、そしてついに5月終盤のコンサートまでキャンセルが出ました。タイ式マッサージのセラピストの妻も、ウイルス騒動が続く限りはマッサージの仕事も全てキャンセル。夫婦揃ってその日暮らしのフリーランスで社会保障も蓄えもなし。アメリカ政府の災害保証も、自営業者は対象外になる可能性が大。というわけで、古佐小家は皆さんに先駆けて、すでに大恐慌の真っ只中です。

 

 2008年のリーマン・ショックの時には、音楽の仕事がほぼゼロまで落ち込み、それから10年ほどかかってようやく社会全体に音楽にお金を使う空気が戻ってきて、これから活動を拡大しようとトリオでのレコーディング、弦楽四重奏との共演などのプロジェウトを立ち上げた矢先に、このリセッション。12年前と同様に、再びジリ貧からやり直すことになるかと思うと、ため息もつきたくなります。

 

 しかし、子供時代の憧れの人物像は、「桃太郎侍」「喧嘩屋右近」など、裏店に住む凄腕剣客の正義の味方。貧しい暮らしぶりとは関係なく、剣の腕と人徳を磨き続ける彼らの生き方と、今の自分を重ね合わせれば、子供の夢が叶ってしまったとしか言いようがなく、天に向かって愚痴をいうことはできません。

 

 幸い借金はなく、3名の子供はすでに巣立ってますし、食料もある程度自給できるし、家や車のメンテも自分でやれるので、日常生活の最低経費とハープを維持する現金収入さえ得られれば、なんとか生きていけます。音楽の仕事がこのまましばらく消滅してしまうのなら、他所のファームの手伝いなどのバイトをしながら、自宅ファームの農業収入を増やすなどの方策を考えないといけません。

 

 食料に関しては、卵は毎日1ダース、ミルクが2リットル、豚1頭とヤギ2頭はいつでも潰して食料にできるし、2ヶ月もすれば24羽の肉用鶏が食べごろになります。5月からは野菜もぼちぼちできてくるので、餓死することはないですね。むしろ、食うよりも出す方が問題で、尻を拭く紙が不足気味。でもまあ、それで死ぬことはない。

 

 実は、すでに直近のバイトは見つけました!

 

 週末に自宅ファームの木の手入れにきてもらった樹医/庭師をやっている友人の作業を手伝ったところ、気に入ってもらえて、これから入る幾つかの仕事の助手をやって欲しいと頼まれました。どのみち、2万坪の自宅ファームにある無数の樹木をこれからも自分で手入れしなくてはならないので、樹木のプロの仕事を学ぶ良い機会かな、と。

 

 音楽の仕事が無くなってしまったことは残念ですが、大災害で全てを失うこと、大病をして働けなくなることを考えたら、しばらくのリセッションなんて屁のカッパ。12年前と比べると、農作業、大工仕事、動物の屠殺解体、土木作業などの経験を積んでいますから、おそらくファーム関連のバイトはほかにも見つかると期待してます。

 

 他所でお金のために働く分、自宅ファームに使えるエネルギーは減りますが、音楽は今までと変わらず続けられます。宇宙戦艦ヤマトの徳川機関長の最期の言葉「波動エンジン出力低下すれど航行に支障なし」になぞらえて言えば、「演奏出力低下すれど、日々の音楽の精進に支障なし」。そもそも、しばらくハープを弾かないくらいで腕が落ちるようなヤワなハープでは、桃太郎侍を名乗る資格はない!

 

 皆さんもこれからしばらくは、やりたいことをできなくなったり、仕事の上での大きな方向転換を強いられたりと、いろんなご苦労を経験されると思いますが、むしろ、予測不能な新しい経験を楽しんでやろうというくらいの心持ちで元気に乗り越えていきましょう!波動エンジン出力低下すれど航行に支障なし!昭和ネタばかりで申し訳ない…。

 

 

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