コロナ禍での集団狂気、マス・フォーメーション・サイコーシス

Mass Formation Psychosis マス・フォーメーション・サイコーシス

 マス・フォーメーション・サイコーシスとは、コロナパンデミックとワクチンを取り巻く狂信的で排他的な集団意識形成を説明する仮説として、mRNAの開発者でもあるRobert Malone(ロバート・マローン)博士によって最近示唆された社会的病態で、一種の集団催眠状態です。ナチスドイツで見られたような、熱狂的で強迫的な観念に取り憑かれた集団がコントロールを失い、そこに同調しないものたちへ対し異常に攻撃的となり、最終的には自己破壊的な方向に向かう集団心理のプロセスです。

 マローン博士とベルギーの心理学者の Mattias Desmet博士との対談で、マス・フォーメーション(サイコーシスという用語は、正式な心理学では付加されていないそうです)に関しての詳しい解説がありましたので、その内容をシェアいたします。
リンクはこちら:

https://rumble.com/vrxr3n-tpc-653-dr.-mattias-desmet-dr.-robert-malone-dr.-peter-mccullough-mass-form.html

 マス・フォーメーションとは、ここ200−300年の人類の歴史の中で特に顕著となっている大規模な集団的心理状態である。

 マス・フォーメーションが形成される前段階には、以下の要件が社会全体で広く観察される。

1)社会的孤立感、孤独感:これは近代以降の工業化やテクノロジーの発展に伴い強まってきた感覚で、現在米国では人口の60%が孤独感、孤立感を感じているというデータもある。近年すでにSNSなどのバーチャル世界の席巻により、リアルな人間関係が希薄になりつつあったところに、コロナパンデミックによるロックダウン、ソーシャルディスタンシングなどによってさらに孤立化が促進された。
2)生きることの意義と希望の欠如:パンデミック以前から、アメリカでは、人口のわずか13%しか自分の仕事に意義を感じることができず、65%は仕事を無意味だと感じている状態にあった。パンデミックにより、様々な活動や人生の計画が全てキャンセルされ、生きることの意義や希望がさらに希薄化した。
3)漠然としたやり場のない不安感 “Free floating anxiety”:固定された貧富の格差、環境問題、生活の不安定さなど、すでに多くの国民が多くの不安を抱いて生活していたところに、コロナという正体不明の伝染病による恐怖が襲いかかった。
4)やり場のないフラストレーションと怒り “Free floating frustration and anger”:3)の漠然としたやり場のない不安感に対して、同じくやり場のない漠然とした怒りとフラストレーションが強く感じられるようになり、それらが行き場のないまま蓄積されてきた。

 この4つの条件が揃ったところに、漠然とした不安要因を明確化し、やり場のないフラストレーションと怒りの矛先を明示するナラティブ(物語)が語られ、それらを解決する方策を提案するリーダーが現れると、そこを中心として彼らの間で急速に、しかも大規模な社会的結束が形成される(マス・フォーメーション)。それによって社会的孤立感が癒されるという報酬を味わった大衆は、取り憑かれたように現実の一側面のみに関するナラティブと解決策にさらに意識を集中し、他の意見や現実世界でのその他の問題をほとんど無視してしまうという催眠状態に陥り、リーダーに盲従するようになる。マス・フォーメーションの根元にはフラストレーションと怒りがあるため、この集団は、自分たちに賛同しない個人や集団に対しては激しい攻撃性を見せ、そうやって外敵を駆逐してしまったのちには、内部分裂による自己破壊的な方向に向かう。このような集団においては、大衆は与えられたナラティブと命令に集中して催眠状態になっているため、全体主義的リーダーは、いとも簡単に大衆の自由や権利などを彼らに知られることなく奪いとることができる。
 マス・フォーメーションで大衆をつなぎとめておくナラティブには、論理的整合性は必要なく、集団形成が進めば進むほど、ナラティブはどんどん内容のない馬鹿げたものになっていくが、そもそもこのような集団催眠に陥る利得は、集団の一員として社会的つながりを強く感じることで孤立感から解放され、自らの存在意義を感じることであるので、実のところナラティブの内容はさほど重要ではない。ナラティブは、多くの場合大手のマスメディアを通じて行われ、政府機関の専門家などが集団にとってのリーダーの役割を演じる。意外なことに、高い教育を受けているものがマス・フォーメーションに陥りやすく、その原因は明らかではないが、おそらくすでに社会的なシステムの中にしっかり組み込まれて生きており、権威や組織の目的に従うことにより収入やステータスが安定される立場にあるため、メインストリームのナラティブに追従しやすいとも考えられる。
 マス・フォーメーションは、非常に伝染性が強く、短期間に一気に広がる傾向が強い。マスメディアや個人間の直接的接触などがなくても、非常に短期間で大きな集団内(人口の30%くらい)でナラティブに特徴的な思想や言葉の使用が共有されるようになるという不思議な現象が確認されている。
 マス・フォーメーションに組み込まれにくい個人の特徴は同定されていないが、自らの精神の安定性を理念と批判的論理的思考に依拠している個人の方が、メインストリームのナラティブに飲み込まれることが少ないようである。

 すでに形成されてしまったマス・フォーメーションの催眠状態を脱するには、以下のことが必要であると考えられる。

1)マス・フォーメーションでナラティブとして語られ固く信じられてしまった虚偽に対し、真実をぶつけ続けること。
2)彼らと敵対、分断するのではなく、コミュニケーションを続けること。
3)彼らの信じているナラティブ以外に問題解決のオプションがあることを示すこと。
4)マス・フォーメーション以前の状態に戻ることをゴールにしないこと。その状態に置かれていたからこそマスフォーメーションに陥ることになったのであるから、そこに戻ることは彼らにとっての問題解決とはならない。未来の目標とすべき新しいノーマルをゴールとして提示することが重要である。
5)マスフォーメーションは攻撃的な集団なので、暴力的抵抗は対立と分断を悪化させる。あくまでも非暴力的な手段で彼らに抵抗する。

 

Leave a comment